こんな方におすすめ
- 東工大院を受験したい方
- 東工大院試の英語科目の対策をしたい方
- TOEICの勉強法を知りたい方
本記事の内容
- 東工大院試の英語科目について
- TOEICは何点を目指せばいいのか?
- おすすめのTOEIC勉強法
- TOEICに足きりはある!?
東工大院試を受験したいけど,英語科目が苦手。対策したいけど,対策の仕方がわからない。何点取れば合格になるの?などたくさんの疑問があり,戸惑うことが多いと思います。この記事を読んで効率よくTOEICスコアを伸ばしましょう!
東工大院試の全体の流れについては以下の記事で詳しく説明しているので参考にしてください!
【東工大・大学院を目指す方へ】A・B日程や過去問など合格までを完全解説!
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Contents
東工大院試の英語科目について
東工大院試のためのTOEIC対策の前に,まず東工大・外部院試の英語科目についておさらいしておきましょう。
東工大の募集要項にはほとんどの系(他の大学でいう「学科」のこと),「A日程,B日程共に,英語科目の点数を外部テストの点数に代替する」と記載してあります。つまり,A日程,B日程どちらの日程においても,TOEICを受験しなければならないということです。
逆に筆記試験当日に英語試験を受ける必要がないので,何度もチャレンジできるのがメリットといえるでしょう。
A日程,B日程って何ぞや?という方は,下記の記事で詳しく説明しています。
【東工大・大学院を目指す方へ】A・B日程や過去問など合格までを完全解説!
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実は,東工大の英語外部テストは,TOEIC以外にも
- TOEFL iBT
- TOEFL iBT Home Edition
- TOEFL ITP Plus for China Solution
- the revised TOEFL Paper-delivered Test
がスコアシートとして認められます。TOEFL-ITPやTOEIC-IPなどの団体特別受験制度によるスコアシートやTOEIC S&Wも認められないので注意しましょう。
しかしながら,圧倒的に,勉強がしやすいのがTOEICであり,TOEFLは難易度が高いといわれています。
特にこだわりがなければ,TOEICで勝負しましょう!
TOEICのスコアシートは,出願の時に提出する系が多いようです。
TOEICは何点を目指せばいいのか?
では,東工大の外部院試ではTOEICを受けなければならないことがわかったところで,具体的に「何点取ればいいのか」についてお話ししていきます。
結論から言うと,「〇〇点取れればいい」と結論付けることはできません。
というのも,A日程かB日程かで英語の重要度が変わってくるからです。もし,あなたがA日程に入れそうなら(狙うなら),TOEICの点数を重視しましょう。一方で,A日程に入れそうにない(B日程の確率大)なら,TOEICの点数よりも専門科目の勉強に費やした方が効率的といえます。
A日程に入れそうにない(B日程の確率大)の方へ
まず,後者の「A日程に入れそうにない(B日程の確率大)」の方が押さえておきたいポイントがあります。(前者の「A日程に入れそうなら(狙うなら)」の方は読み飛ばしてもらって構いません。)
それは,「英語の点数は価値が低い」ということです。「価値がない」というわけではありません。語弊が無いように書くと,「専門科目に比べて,英語の点数の価値が低い」ということです。以下に示した表を見てください。
ここに示したのは,東工大B日程における,各系の専門科目と英語科目の配点を示しています。
注目したいのが,ほとんどの系で
- 英語の配点(TOEICのスコア)が100点前後に圧縮される
- 専門科目に対する英語科目の配点割合が20%前後である
ということです。
これは,「英語科目よりも専門科目の方が大事ですよ」ということを暗に示していることになります。
工学院の経営工学系を例にとって見てみましょう。
990点満点のTOEICが50点満点に圧縮されるので,圧縮率は50/990です。さらに,専門科目に対する英語科目の配点割合が,25%(0.4)です。
このことから,専門科目の点数1点に対して,英語科目の点数は,1*0.4*(50/990)=約0.02点となります。つまり,50分の1ということになり,英語科目の点数の価値がいかに低いかがわかります。
今度は例として,Aさんが工学院の経営工学系を受験し,TOEICのスコアが700点(/990点満点),専門科目の点数が100点(/200点満点)だったとしましょう。このAさんがTOEICを猛勉強して,100点スコアUPの800点になった場合を考えてみましょう。
700点のスコアは,700*(50/990)=35.3点
800点のスコアは,800*(50/990)=40.4点
と換算されますよね。つまり,TOEICスコアを100点あげても,実質5点ほどしか変わらないということになります。
逆にややこしい例になってしまったかもしれないですが,B日程になりそうな方は,「TOEICの勉強に時間を割いてしまうと,専門科目の勉強時間を確保できなくなり,痛い目をみることなります」ということを言いたかったのです。
ちなみに,私が受験した物質理工学院の材料系は比較的英語の配点割合が高いため,ある程度はTOEICの勉強もしましたが。。。(私の所属していた学部の場合,TOEICが730点以上で英語科目の単位が2取得できるので730点以上を目標にしました。)
A日程に入れそうなら(狙うなら)の方へ
一方で,A日程に入れそう(狙う)の方は,できるだけTOEICのスコアを取っておく必要があります。というのも,https://saborepo.com/pass-titech/2553/でも説明したように,A日程に割り振られるかは出願する書類によるからでした。出願する書類は,①TOEICのスコア,②志望理由書,③学部の成績証明書が主です。
このことから考えると,①TOEICのスコアと③学部の成績が指標の大半を占めることが容易に想像できます。この記事を読んでくださっている方は,成績を簡単に変えられる時期ではないと思いますので,やはりTOEICの点数が一番効率よく上げられるものになってきます。
では話を「TOEICは何点取ればいいのか」に戻しましょう。
この表を参考にすると,やはり700点は欲しいかな?といったところだと思います。A~Dさんはすべて同じ学校です。Dさんは,TOEICの点数が飛び抜けているにも関わらず,B日程に振り分けられていることがわかります。おそらく成績の方が重視されているのでしょうか。私も東工大の中の人ではないため,ここまでのことしか言えませんが,A日程に振り分けられるかはTOEICのスコアが大きく関わってくることは間違いないでしょう。
A日程を狙う人は,TOEICのスコアをできるだけ上げておきましょう!
おすすめのTOEIC勉強法
ここからは,TOEICのスコアを上げる勉強方法をご紹介します。実際に私は,この方法で,540点から740点まで伸ばすことができました。勉強時間は1日たったの30分。
まず使う参考書は,
公式問題集
です。え,それだけ?って思う方が多いと思いますが,もちろん,英単語帳や文法帳も使います。しかし,英単語帳や文法帳はここに書かなくても,みなさん持っているか,誰から指示もなく購入されていると思います笑
一番必要なのは,「公式問題集」です。
TOEICの問題集には「新問題集」という似た名前のものがありますが,「新」が付いていないものを選んでください。
では,どのように対策していくか説明していきます。まずは,リスニング。
リスニング対策
step
1Part1を一度自力で解いてみる
step
2答え合わせをする
このとき,正答率を控えておくといいいでしょう。
step
3スクリプトを読み,発音してみる
スクリプトとは,音声を文字に起こしたもの,字幕のことです。
このとき発音してみることが大事です!
step
4シャドーイングしながら,「何を言っているのか」,「何が言いたかったのか」を確認する。
シャドーイングとは,聞こえてくる英文のすぐ後ろから追いかけるように発声することをいいます。
多分,1~4で30分くらいはかかるかと思います。
私は,英語が嫌いで,これ以上時間がさけなかったので,1日はこれで終了です。やる気がある時は,この後にリーディングなどやってましたが。
step
5次の日は別の問題を解く(1~4を行う)
step
6次の日は別のPartも解いてみる(1~4を行う)
もうこれの繰り返しです。繰り返しのパターンは,
- 1冊目の第1回のPart1⇒1冊目の第2回のPart1⇒2冊目の第1回のPart1⇒2冊目の第2回のPart1⇒・・・
- 1冊目の第1回のPart1⇒1冊目の第2回のPart1⇒1冊目の第1回のPart2⇒1冊目の第2回のPart2⇒・・・
などがあり,自分の好みで決めるといいと思いますが,ポイントは,「問題を覚えすぎていず,いい感じに忘れているくらい」のタイミングで解くことです。
問題を覚えすぎていると,内容で正解せずに,脳みそが勝手に雰囲気だけで解答してしまいます。(そういうあいまいな解答で脳みそは正解してしまうため,自分が考えて正解したと勘違いを生じて,実力が伴っていない状態が生まれてしまう。)
どうやって正解までたどり着くかのプロセスを大事にしましょうね。
ちなみに,私の繰り返しパターンは,公式問題集を3冊購入したので,Part1だけを3冊分繰り返し解き,満足したら,Part2を3冊分というような形で,Partごとに完璧にしていきました。
意識しておきたいのが,公式問題集を「テスト」と扱うのではなく,「問題集」として扱うことです。よってこの時点では,時間など気にしなくてよいです。
納得するまで問題に向き合いましょう。
リーディング対策
リーディング対策もリスニング対策と同じで,ひたすら繰り返すだけです。
step
1Part5を一度自力で解いてみる
このとき,時間は測らなくて結構です。納得できる回答ができるまで,考えましょう。逆に考えすぎて時間を使いすぎないように注意しましょうね。
step
2答え合わせをする
このとき,正答率を控えておくといいいでしょう。
step
3間違えた原因を明確にする
ここが一番大事で,「なぜ間違えたのか」を人に説明できるようにしましょう。「この単語の意味を逆の意味で覚えていて,逆の意味の選択肢を選んでしまった。」とか,「英文自体は訳せたけど,その何の話をしているのかがわからなかった。」など間違ったのには必ず原因があります。
それを特定できなければ必ずまた間違えます。
ゆっくりでいいので,時間をかけて間違った理由を考えてみましょう。
step
4次の日は別の問題を解く(1~3を行う)
step
5次の日は別のPartも解いてみる(1~3を行う)
TOEICはひたすら繰り返すことが効果大です!頑張っていきましょう。
TOEICはゲーム
上記で,TOEICの効率のいい勉強法をご紹介してきました。個人的には,TOEICは勉強・テストだと考えずに,「点数を取るゲーム」だと捉えると心も軽く勉強が続きやすいかなと思います。
それだけではなく,TOEICがゲームだといえる根拠があります。それは,「何周もするうちに,パターンが見えてくるから」です。
TOEICでよくあるパターンが,
- 同じ単語ばかり頻出する
- 似たようなシチュエーションが登場する
これは,リスニングとリーディングどちらにもいえることです。リスニングであれば,「道案内の話だからこの単語とあの単語が聞こえてくるかも」とか,リーディングであれば,「お店のポスターだからこういう内容の話だろう」とか言った感じです。
このレベルまで来ると,自分が予想したとおりの状況になるかハズレるかが楽しくなってきます。
点数が上がらない方へ
上のようにやっているのに点数が上がらないという方は意外と多いと思います。そういう方は,おそらく英単語の暗記でつまずいているわけではないと思います。
少し話がそれますが,TOEICがなぜ就職の際の指標にされるかというと,TOEICがビジネス英語を扱っているからです。(厳密には,おそらく順序が逆で,企業などのために,ビジネス英語にどれだけ精通しているかの指標がほしいという需要に応えて作られたものだと思います。)
どっちにしろ,TOEICはビジネスで用いられる英語が出題され,くだけた口語表現が出題されるのはごく稀です。よって,出題内容ももちろんビジネス系の内容ばかりになります。例えば,
- 会社と消費者間でのメールでのやり取り
- 会社内での上司と部下の会話
- 新聞記事(「お菓子屋さんが新設」などの記事)
などが挙げられます。つまり,「会社とはどんな組織か」とか,「その会社がどんな仕事をしているのか」という,英語どうこう以前の根本的なところが理解できていないと,いくら英語が訳せても意味が分からないということです。これがTOEICの落とし穴だと思っています。
話を戻すと,英単語はそこそこ覚えているけど,点数が上がらない方は,上記で述べた「根本的なところ」が理解できていない可能性があります。その場合は,軽くでいいので,企業の勉強をするといいと思います。あとは,少しやるとしたらお金の勉強ですね。
会社と消費者の間,あるいは,特定の会社の中で,もっと広く言えば世の中でどのようにお金が回っているか。こういうことを理解できた方がTOEICスコアアップには近道になる可能性がある気がします。
企業やお金の勉強を効率よく勉強したいのであれば,簿記やファイナンシャルプランナー(FP)などの資格を取ることをおすすめします。
簿記3級,FP3級であれば,独学で簡単に取得できるのでおすすめです。下記に,おすすめの参考書を一応載せておきますね。
ちなみにわたしは,独学が苦手なので「クレアール」という通信授業を受講し,2週間くらいでサクッと簿記3級を取得しました。
ここまでの話をまとめると,
ここまでのまとめ
- TOEICは何周も繰り返し解く。
- TOEICはテストではなく,ゲームである。
でした。
東工大の英語科目に関するうわさ
ここからは,東工大の英語科目に関する「うわさ」について見ておきましょう。
TOEICに足きりはある!?
まずは,TOEICに足きりがあるのかということですが,おそらくはないでしょう。国立大学受験のセンター試験(共通テスト)ではないので。
TOEICは800点以上が満点扱い!?
これもデマと言っていいでしょう。このデマはおそらく,「英語の配点割合が専門科目よりも少ないから,そこまで高得点(800点~?)をとっても,あまり意味がないよ」という意味から流布したものだと考えられます。
なんの根拠もありませんよね。
TOEICはひたすら解きまくるべし!
以上をまとめると,
ここまでのまとめ
- TOEICは何周も繰り返し解く。
- TOEICはテストではなく,ゲームである。
- 簿記やFPの勉強もあわせてやると効果大
- 東工大院試の英語に関するうわさはすべてデマ
でした。
この記事に出てきたおすすめの参考書はこちら!
TOEIC公式問題集
一冊だけではなく,2,3冊別のバージョンを持っておくとさらに効果大です!ちなみに,バージョンごとにその時代背景を反映した内容が掲載されていたりします。(例えば,問題集8,9はコロナ禍に出版されたものであり,テレコミュニケーシ系の問題が多い。)
英単語帳
東工大に進学した友人が,TOEIC940点をたたき出した時に使用していた,英単語帳です!私も使用していました。自分に合う単語帳を見つけましょう。
英文法帳
こちらは,友人が良かった!とオススメしていた文法帳です。ここに記されていることが公式問題集にポンポン出まくるので,面白いほど得点できる!と言っていました。