こんな方におすすめ
- レポートを書くのが苦手な方
- レポートの表現例を知りたい方
- レポートで他の学生と差をつけたい方
こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
- たくさんの表現を知るべき理由
- レポート項目別表現一覧
- これに気を配ると,グッと良くなる
レポートを書くときに,例えば実験結果であれば,「~だとわかった」ばかり使っているという方もいると思いますが,この表現しか知らないと,単調な文章になってしまいます。
この記事を読むと,たくさんの文末表現を知ることができ,より洗練されたレポートを書くことができます。
たくさんの表現を知るべき理由
レポートを書く上で,文末の表現は非常に大事なってきます。なぜかというと,一語一句少し違うだけで,読み手に与える印象が大きく異なってくるからです。
レポートは,報告書です。
自分の研究成果を他者にわかってもらうために書き上げるものですから,相手にきちんと伝わる文章というのは大事です。
また,たくさんの表現を引き出しとして取り出せるようにしておくことで,他の学生と大きく差をつけることができます。同じ表現を何度も繰り返してしまうと,読み手も飽き飽きしてしまいます。
表現を都度変えることで,「こいつできるな」と思われ,レポート点も上がる可能性があります。
また,レポートを書くのが苦手な学生さんがいろいろな表現を蓄えることで,今までよりもすらすらとレポートを書くことができるようになります。
それでは,前置きはこの辺にしてさっそく,レポートで用いるべき表現項目別にみていきましょう。
レポート項目別表現一覧
目的
- 本実験は,~ということを目的としている
- 本実験は,~するために行ったものである
~に入る典型例としては,
- ~を比較するため
- 〇〇と〇〇の関係を明らかにするため
などが挙げられます。
学生実験では,実験を通じて既知の公式に対する知識を深めたり,2つ以上の物事を比べたりすることが多い傾向にあります。「物質Aは曲がりやすい材料だけど,物質Bは曲がりにくい材料だ」とか,「物質CはpHが高いけど,物質DはpHが低いな」とかです。
具体例を当てはめてみると,前者の場合は,「物質Aと物質Bの曲げ試験を行うことで,両者の曲がり具合を比較するため」,後者であれば,「物質Cと物質Dとでは,どちらの方がpHが大きいかを明らかにするため」とかですかね。
これらはあくまで例なので,自分なりに工夫してみてくださいね。
結果
- ~ということがわかった
- ~ということが読み取れた
- ~ということが示された
- ~であった
などが挙げられます。
結果は過去形で記述するようにしましょう。
考察
- ~ということが考えられる
- ~だと考えることができる
- ~だと思われる
- ~ということが示唆される
- ~だと解釈される(できる)
- ~だと理解される(できる)
などが挙げられると思います。
気をつけなければいけないのが,結果と考察を同じ項目に書き(「結果および考察」),結果と考察を連続で書く場合です。結果と考察を連続で書くというのは,「~ということがわかった。これは~だと考えられるからである。」といった文章を指すと思ってください。
このように,結果と考察を連続して書く場合は気を付けていただきたいことがあります。
それは,結果と考察の区別を明確にすることです。
結果と考察が不明確だと,どこまでが結果でどこからが考察化があいまいになってしまうからです。学生実験におけるレポートにおいて,点数のウェイトはほとんど考察が占めるというのは周知の事実です。
したがって,結果と考察があいまいだと,自分の考えた部分がどこなのかということが読み手に伝わりにくくなります。これは,考察を書く際の参考文献を引用するときも同じことが言えるので注意してください。
受身表現にするだけでグッと良くなるレポートに
レポートの文章表現におけるコツはたくさんあると思いますが,これだけ押さえておけば,文章がぐっと引き締まります。
受身表現にする
受身表現にするというのは特に,考察部分で威力を発揮します。具体的には,文末を「~と考えることができる」ではなく,「~だと考えられる」へ,「~だと解釈できる」ではなく,「~だと解釈される」に変更してみるということです。
これには,理由があります。
ひとつは,受身表現にすることによって,客観的な視点に置き換わるからです。
例えば,「~だと考えることができる」だと,「レポートの書き手の意見100%」という意味合いが強まってしまいます。
一方で,「~だと考えられる」だと,「書き手の意見50%,客観的意見(参考文献)50%」という意味合いが含まれる(少なくとも書き手の意見100%ではない)印象を与えることができます。考察は,100%自分の考えというわけではなく,参考文献などの客観的意見を踏まえて述べる部分だということに注意していただけると理解がスムーズだと思います。
要するに,受身表現にすることで,自分のレポートに客観的な視点が入り,説得性が増すんですね。
もうひとつは,英語における論文では,ほとんどが受身の表現だということです。
例えば,「示す」は「was shown」で記述されていたり,「考える」は「is thought」で記述されていたりします。今後研究など行っていく上で,英語で論文などを書く機会もあると思いますから,学生実験の段階で受身表現に慣れておくことで,アドバンテージを得られるかなと思います。
ポイント
- 「~だと考えることができる」 ⇒ 「~だと考えられる」
- 「~だと解釈できる」 ⇒ 「~だと解釈される」
まとめ
本記事では,レポートを書く際に役立つ表現を項目別に紹介してきました。
特に考察は,受身表現にすることで,自分の考察に客観性を持たせることができ,より良いレポートに仕上がります。
ぜひ,レポートの採点者に褒められるようなレポートを目指してください!